有識者懇談会からのメッセージ3

PDF版「有識者懇談会からのメッセージvol.3」
  1. パチンコの現状と課題について
  2.  パチンコ遊技は、日本国民の余暇生活に重要な役割を果たしており、戦後60年以上の長きに亘って国民大衆に娯楽と憩いの場を与えてきました。現在は、都市部だけでなく、郊外や農村を含めた全国の津々浦々で営業されており、日本の社会と経済にとって、なくてはならない大衆娯楽産業として存在しています。
    行政や民間の調査機関等から発表されている資料によりますと、全国のパチンコ店舗の数は、1万2,000を超えており、売上高から見た市場規模は、30兆円を前後する規模に達しています。また、パチンコホール産業は、就業機会の提供でも大きな役割を果たしております。パチンコ店舗に直接雇用されている従業員の数は30万人を超えており、関連する企業に従事する人々まで含めますと、50万人を超える雇用が継続的に維持されています。
    しかし一方で、パチンコ遊技やパチンコホール産業にとっての課題が、数多く指摘されていることも事実です。
    行き過ぎた「射幸性」や過度ののめりこみによる「パチンコ依存症」、さらに社会の「分煙」化が進む中で、喫煙の問題や「騒音」などの問題が指摘されています。
    また、パチンコホール企業は、「緊急信用保証制度」その他の公的支援策の対象から排除されており、民間金融においても、パチンコホール企業であることだけで融資そのものが拒否されたり、融資に特別の条件が付けられることなども行われています。

  3. 課題の解決の方向性と風適法について
  4.  Ⅰに述べた課題を解決していくために、「射幸性」、「分煙」、また「騒音」などに関するパチンコホール企業自らの積極的な行動や、融資・信用保証などの個別問題について、関係当事者に改善を求めていく必要があることは、もちろん当然です。
    しかし、これらの課題解決を図る上で、どうしても避けられないものとして、風適法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)の問題があります。
    パチンコホール営業は、風適法に基づく許可制のもとにおかれていますが、風俗営業等取締法が制定された昭和23年の段階では、パチンコホール営業は、この法律が規制する風俗営業に含まれていませんでした。その後、昭和29年の改正で、パチンコホール営業は、この法律が規制する風俗営業に含まれることになります。しかし、「客に対する接待」を中心として構成されてきた法律の中に、国民の大衆娯楽として発展してきたパチンコホール営業が、同じような規制の対象とされていること自体が、問題を複雑にしています。国民の目線から見て、理解しにくいのです。風適法は、「善良の風俗と清浄な風俗環境を保持し」、「少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止すること」を目的としています。このように立法の目的が極めて抽象的に記述されていることも相俟って、営業の内容や客層が大きく異なる様々な「業」が一つの法律によって規制されているのです。ここには立法論としての無理があるとともに、この抽象性と雑多なくくりが、風適法を複雑で分かりにくいものにしています。
    換言すれば、複雑で分かりにくく、立法論としても無理のある風適法に基づいて、パチンコホール営業は他の風俗営業と同じような規制の対象となっているのです。それによって、パチンコ遊技やパチンコホール産業が、現実には国民の余暇生活の向上に重要な役割を果たし、全国津々浦々で地域経済の活性化と就業機会の拡大をもたらしている事実が存在するにも拘わらず、正しい社会的理解と正当な評価を与えられる機会が減殺されていると考えられるのです。
    パチンコホール営業は、風適法に基づく規制の対象から外されるべきです。私たちは、このことがⅠで述べた課題を根本から解決する基本的方向として据えられるべきであると考えます。

  5. 未来への三つの提言について
  6.  Ⅱに述べた方向性を踏まえ、パチンコ遊技とパチンコホール産業の未来を指し示すものとして、次に掲げる三つの提言を行うこととします。

    1. パチンコホール営業は、風適法に基づく規制の対象から外れる必要があります。そのために、パチンコホール営業だけではなくパチンコ遊技機製造業その他を含む遊技業全体の振興とその業務の適正化を図る法律を、独立の法律として新たに制定するべきです。
    2. 1で述べた新たな法律は、「国民の健全な余暇生活を向上させるためには、戦後60年以上の長きに亘って国民大衆に娯楽と憩いの場を提供してきたパチンコ遊技を振興するとともに、その業務の適正化を図る必要があること」や「遊技業が地域における経済の活性化と就業機会の拡大をもたらすとともに、遊技機の開発を通じたICT技術の振興にも大きな役割を果たしていることを踏まえ、地方財源の確保と振興に結び付けていく必要があること」を目的とするべきです。
      さらに、いわゆる「換金」の問題についても、現状において、換金性のある景品(賞品)を多くの遊技客が選択している事実を踏まえ、「換金性のある景品を提供する際、その他の場合に、換金額の一定の割合を社会貢献料として、地方財源に充当する方法を制度化すること」など、今後の方向性を検討の俎上に載せていくべきです。
    3. 射幸性の規制その他パチンコ遊技に係わる諸問題、さらに1で述べた新たな法律の制定や、2で述べたその法律の目的等について、国民的な議論を巻き起こし、広く有識者や関係者の意見を求めるために、パチンコの在り方等を審議する「パチンコ審議会(仮称)」のような機関を設置するべきです。この機関は、内閣府とともに、経済産業省、その他関係省庁に横断的に関わっていただくことが必要です。

以上

平成21年8月10日
一般社団法人パチンコ・トラスティ・ボード 有識者懇談会委員 【平成21年8月10日現在】
座長 三好 正也 株式会社ミヨシ・ネットワークス代表取締役会長
(元経団連事務総長)
副座長 岩崎 秀雄 ネットプレス株式会社 代表取締役社長 
(元日刊工業新聞論説委員)
委員 川上 隆朗 元インドネシア大使
  和田 裕 株式会社日本イノベーション 代表取締役社長
  松田 修一 早稲田大学ビジネススクール教授
(大学院商学研究科ビジネス専攻)
  黒瀬 直宏 嘉悦大学経営経済学部教授
  福島大学共生システム理工学類教授
  落合 清四 UIゼンセン同盟会長
  牛島 憲明 牛島憲明事務所代表
(元株式会社東京証券取引所上場審査部長)
(元株式会社ジャスダック取締役兼執行役員)
  結城 義晴 株式会社商人舎 代表取締役社長
(立教大学大学院ビジネスデザイン研究科教授)
  三堀 清 弁護士(三堀法律事務所)


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